水島生産へ向けて決意新たに 3社合同決起大会
最終段階を迎え、いよいよ生産ラインでの試作が始まる。この節目に、日産自動車、三菱自動車、NMKVの3社に、開発を担当する日産自動車オートモーティブテクノロジー(NAT)、開発及び部品供給を担当する愛知機械工業を加えた関係者が一堂に会し、本格的な生産フェーズへ向けて決意を固めて意識を共有する。3社合同決起大会が、2018年1月に水島製作所で開催された。
NMKVの西山CPEO(Chief Production Engineering Officer)は、「デジタルフェーズを確実に乗り越えてきたからこそ、定置艤装車(ライン艤装前の最終組み付けロット)は驚くほど問題が少なかった。この時点でここまで高い完成度を実現できたことは、誇らしい成果であると思います」と語る。日産自動車の設計や購買といった三菱自動車にとって未知の環境の中で、水島製作所が本当にうまくやっていけるのかという不安を抱く中、多くの設計担当者が生産担当者とタッグを組み、ダイレクト感あるコミュニケーションでプロジェクトを引っ張ってくれたという。
チャレンジはまだまだ続く。本プロジェクトは、日産自動車と三菱自動車両社にとって、量産ラインで試作車を製作する初のトライアル。通常、試作車段階は、日産自動車ではグローバル車両生産技術センター(神奈川県座間市)が、三菱自動車では試作部(愛知県岡崎市)が製作を担当するが、本プロジェクトではその工程を省き、量産車の生産拠点である水島製作所で製作することになる。これは両社にとって非常に大きな、そして有意義なチャレンジとなる。生産フェーズならではの予期せぬ問題には、「早く見つけて早く直す」という基本、そして3現主義をどれだけ愚直にやりきれるかが重要である。
決起大会の最後には、NMKV遠藤CEOを中心に、日産自動車、三菱自動車、NMKVの3社のほか、NAT、愛知機械工業も加えた参加者全員で「頑張ろう」三唱を唱和し、量産に向けた本格的な生産フェーズへの決意を固めて幕を閉じた。その後、役員幹部一同で、最新ロットの実車を確認。それぞれ新型車の手応えを自らの目と手で丹念に確かめた。
がんばろう三唱唱和